ガストロノミーは地域の生活を体験するためには欠かせないものであり、歴史、文化、伝統、経済、地域社会により構築されている。また、ガストロノミーツーリズムには、観光客の体験を豊かにし、地域との直接的なつながりを確立する潜在的な可能性が秘められている。
現在、観光全般におけるトレンドや旅行者の既存価値観は、新型コロナの感染拡大により激変している。今後旅行者は、訪問する地域やその土地の文化に対して、旅行者としての責任(レスポンシビリティ)を全うすることがこれまで以上に求められていくものと考える。
世界的な観光の回復と変革に向けた取り組みを進める次のステップとして、バスク・カリナリー・センター(BCC)との共催で奈良県にて開催される第7回UNWTOガストロノミーツーリズム世界フォーラムでは、持続可能な社会の発展、価値ある資源としての食材利用、若手と女性の活躍の推進、人材育成におけるガストロノミーツーリズムの役割に引き続き着目する。
本世界フォーラムでは、「人と地球のためのガストロノミーツーリズム:革新し、活躍を推進して、維持する」のテーマの下、以下の点におけるガストロノミーツーリズムの役割に焦点を当てる。
また、ガストロノミーツーリズムが持つ旅行者・観光客の経験を豊かなものとし、訪問地の住民・文化・歴史・自然・遺産との繋がりを創出する力についても議論する。
本世界フォーラムは、ガストロノミーツーリズムの成長分野の専門家に新しいアイデアや優良事例を共有し、2つの分野をポストコロナにおける回復計画の中心とする、またとない機会を提供する。